Introduction
プレゼンテーションを初めて任された場合どうしましょう。
何から始めればいいのか・・・。どんな資料を用意すべきなのか・・・。
そんな時の参考になればと思い、何回かに分けてプレゼンテーションに関して説明していきたいと思います。
プレゼンテーションって、そもそも何なのにゃ?
プレゼンテーションとは
「プレゼンテーションとは何ですか?」と聞かれると、ほとんどの方がそのイメージを浮かべることができるのではないでしょうか。
少し薄暗い会議室の中で、差し棒やレーザーポインタを持った人が、プロジェクターで映し出されたスクリーンの横で話している感じ。
こんな感じかにゃ?
ドラマや映画で見かけるワンシーンですね。そのイメージで間違いはないと思います。
では、プレゼンテーションと発表の違いは何でしょうか?
プレゼンテーションの本番を、発表とよぶこともあります。結局同じ意味なのでしょうか。
「〇〇さん。△△に関して発表してもらえませんか」
「〇〇さん。△△に関してプレゼンしてもらえませんか」
さて、何が違うのでしょう。
プレゼンテーションを言葉で説明すると、「与えられたテーマに関して、自分が調べた情報・事実・考えなどを相手に分かり易く伝え、受け入れてもらうための行動」ということになります。
この中で大切なのは「受け入れてもらうための行動」という箇所ではないでしょうか。ただ話すのではなく、目の前の相手に共感してもらい「なるほど!」と受け入れてもらう。
これが単なる発表とプレゼンの違いです。
さて、その相手を共感させ受け入れるもらうためには、どのような心構えと準備が必要なのでしょう。
受け入れて欲しいにゃ
プレゼンテーションで1番大切なこと
これまでプレゼンテーションを見たことがある人は、上手だったプレゼンと、聞いている間に眠くなってしまったプレゼンの違いが思い出せるのではないでしょうか。
会議での説明かもしれませんし、展示会、学校説明会、新商品の発表会、もしかしたら学校の授業内でのプレゼン発表かもしれません。
新商品の発表会などは、Youtubeなどの動画サイトで見ているかもしれませんよ。
そして、分かり易かった、この商品欲しい!となる場合もあれば、なんだか集中が途切れてしまい途中でぼーっとしてしまうものもあったりして・・・。
思い出してみてください。
上手だった、良かったと思ったプレゼンは、発表者が活き活きして、熱を帯びて話していませんでしたか?もしくは説明が流れるようにスムーズではなかったですか?
一方、眠くなったプレゼンは、話し方に元気がなく、口調も抑揚が無く平坦で、モタモタしていて、ただ説明しているという感じではなかったですか?
上手なプレゼンは発表者の話がスムーズで聞きやすいにゃー
良いプレゼンができるかどうかは、発表者が次のことを理解できているかではないでしょうか。
プレゼンテーションは、【作成資料】と【発表者の話】の2つが連携することが大切である。
文字で書くと簡単ですが、いざ実行するとなると日本人には難しいことではないでしょうか。
「日本人には難しい」とはどういうことかと言いますと、私のイメージですが、日本人はコツコツ資料を作成するのは上手ですが、人前で話すことは苦手な人が多いということです。
日本人の良い点である奥ゆかしさが、プレゼンにとっては弱点になってしまう気がするのです。
奥ゆかしく
実際に、さまざまなプレゼンを見ていますと、資料に関しては見やすくセンス良く作られているものを多くみかけます。しかし、それら資料を使用した全てが素晴らしいプレゼンだったかというと・・・。
いくら作成した資料が素晴らしいものであったとしても、それだけではプレゼンではあまり意味を成しません。本番の話があってこそです。
そもそも、資料だけで良いのであれば、印刷して配れば良いのでプレゼンをする必要がありませんよね。
では、逆はどうでしょう。資料が分かり難くデザインセンスも無いが、話が上手で分かり易い。
正直こちらの方が良いプレゼンになると思います。なぜなら、話が魅力的で上手であれば、いくらでもその場で資料の補足ができるからです。
つまりプレゼンにおいて大切なのは 本番の喋り>資料 という事が言えます。
さらに言うならば、プレゼンでの資料は、本番の話を補足するものでしかない。ここまで言ってしまっても良いのではないでしょうか。
話すのが苦手な人は練習しないと無理だにゃー
このことを頭に入れておけば、時間をかけるべき場所がはっきりしてきます。
最悪なのは、資料だけ頑張って作ってそのまま本番に臨むパターンです。もったいないと思います。
資料ができたら、何度も何度もリハーサルを行い、資料と話がスムーズに連動するように練習を繰り返さないと本番、良いプレゼンはできません。
プレゼンテーションの手順
では、そのプレゼンテーションを任されたとき、どのような手順を踏んで本番に向かえばよいのでしょうか。
- 【計画】
- 【ストーリーの展開】
- 【資料の収集と分析】
- 【資料の作成】
- 【発表の準備】
- 【実施】
この流れが一般的だと思います。
いっぱいあるにゃー
1、【計画】
まず、計画を立てましょう。
ポイントは3つ。
- 目的、伝えたいことを明確にする
- 聞き手を分析する(人数・立場・前提知識の有無)
- 会場を調査する(広さ・機材の有無)
プレゼンテーションは時間が決められていることが多いです。その時間内に、あまり多くの説明をしても相手の頭に残りません。相手に伝えたい内容に強弱をつけましょう。
今回プレゼンする相手は誰でしょうか。子供が含まれるような場所でしょうか。研究者ばかり集まった場所でしょうか。
前者であれば難しい用語は丁寧に説明し、口調もあまり堅苦しいのは好まれないでしょう。後者であれば、専門用語の説明を加えるなどした場合、むしろ失礼にあたるかもしれません。
聴き手を想定し、相手に応じた資料作成を心掛ける必要があります。
本番の会場はどのような場所でしょうか。PCは使用できるでしょうか。パワーポイントで作成する場合、使用するバージョンは本番用のPCで動くバージョンでしょうか。マイクは使えるでしょうか。プロジェクターで写す画面の大きさによって、スライドの文字の大きさも変えなくてはいけません。
できるだけ現場の環境を確認し、その場に立って本番を行っていることを想像しながら用意すべきものを考えましょう。
2、【ストーリーの展開】
大まかな内容を考えましょう。
ポイントは3つ。
- 内容の洗い出し
- 構成の組み立て(導入→展開→まとめなど)
- 時間配分の工夫
まず、伝えたい内容を具体的に考えます。パワーポイントを使用するのはまだ早いと思います。紙にざっと必要な内容を書き出しましょう。
その内容をどの順番で伝えたら相手が理解しやすいかを考えます。パワーポイントでは簡単にスライドの順番を変更できますが、やはり最初にある程度の流れは考えておきたいところです。
プレゼンの持ち時間に合わせ、内容によっての時間配分を決定します。あまり時間が使えない場所の資料作成に時間を割く必要はありませんので、これは大切なところです。
3、【資料の収集と分析】
さて、パワーポイントを起動して作り始める前にもう一つやるべきことがあります。資料の収集です。
- 資料の収集
- 資料の分析
資料は早めに集める必要があります。写真や数値データなど必要と思われるものは早めに手配しましょう。プレゼン内容によってはアンケート調査なども有効です。
また、スライド内の文章を読むだけのプレゼンほどつまらないものはありません。
画像やグラフなどの資料は多めに用意しましょう。
集めたデータを整理し、分析してみましょう。
4、【資料の作成】
いよいよ、パワーポイントを起動して本番用のスライド作成です。
- 文章の作成
- データの加工(グラフ化・図解化)
- 写真・図・動画・サウンドなどの組み込み
- 表示効果の設定・レイアウトの調整
簡単に内容に沿って各スライドの文章を入力しましょう。
スライドは相手に読ませるものではなく見せるものです。
箇条書きでなるべく文字を少なめにします。
集めた資料を効果的に相手に見せましょう。
表にまとめたりグラフ化したり、聴き手が見た時に一目で分かる資料にする必要があります。
言葉での説明をフォローする写真や図を積極的に入れましょう。音や動画を挿入することにより、相手の集中力を逃さないようにすることもできますね。
文字や画像の配置を揃え、見やすく見栄えもよくします。
アニメーション効果を説明に合わせて入れるのも効果的です。
※入れすぎは逆効果になります
5、【発表の準備】
こちらを疎かにしてはいけません。
いくらしっかりした資料を作成しても、準備に時間をかけなければ台無しになります。
- 発表者用ノート(メモ)の作成
- 配布資料の作成
- 必要な機材の準備・会場での環境を確認
- リハーサルを行う
まず、メモの作成です。もちろん話す言葉は全て暗記するのが理想です。
しかし、本番のミスで慌ててしまったり、緊張のあまりに話すことを忘れてしまうこともあります。用紙1枚に収まる程度のメモは必須でしょう。
プレゼン内容によっては配布資料が必要な場合もあります。こちらの準備も早めにしておきましょう。
ノートパソコンや、レーザーポインタ、電池など本番に必要なものを確認しましょう。
なんといっても本番に向けて大切なのはリハーサルです。
目の前に聞き手がいることを想像し、本番同様の気持ちで声を出して何度もリハーサルを行いましょう。
6、【実施】
ここまで、しっかり手順通り準備すれば、あとは本番を待つのみです。
- 資料の配布
- スライドショーの実行
落ち着いてリハーサル通り実行しましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
プレゼンの時間は短いものだと5分や10分かもしれません。しかし、そのための準備はかなり手間がかかり時間もかかります。
早めの準備が必要です。
限られた時間内に、相手にこちらの情報を受け入れてもらうのは大変な作業だということですね。
プレゼンって思っていたより準備が大変なんだにゃ・・・