Introduction
私は、コンピュータに関係する書籍をこれまで数多く読んできました。
その内容は、高度な技術が書いてある本よりも、むしろ初心者向けの本を選んで読むことの方が多かったような気がします。
理由は、新しく何かを知るためにはやはり初心者向けの本が分かり易いだろうと手にとるからです。
しかし、購入して読み終わると満足感よりも、モヤモヤした感じが残る場合が多いのです。なぜなのでしょう。
改めて考え、自分のためにもまとめてみました。
本を選ぶのは難しいにゃ
「初心者に優しい」と書いている本は本当に初心者に優しいか
本屋さんに行くと、いろいろなタイトルの本が並んでいます。「かんたん」や「はじめて」や「やさしい」という文字をタイトルに含んだ書籍が多いと感じます。
さて、それらの本は本当に初心者にやさしいのでしょうか?そのような本の中で、チェックすべき点はどこなのでしょうか。
最初に、初心者にやさしいと本の特徴とは、どのようなものなのか考えてみます。
- フルカラー印刷
- 画像やイラストが多い
- 画面の取り込みが多い
- 最初の設定など導入部が丁寧
- 細かい説明は省き簡潔にまとまっている
- 応用部分は除き、基本部分の説明に絞っている
- 理解が難しい部分はページを割き丁寧に解説している。
もちろん、すべて良い点だとは思いますが7以外はそれぞれ悪い部分も内包していると思います。
- フルカラー印刷 → 値段が高くなる
- 画像やイラストが多い → その分内容が少なくなる
- 画面の取り込みが多い → その分内容が少なくなる
- 最初の設定など導入部が丁寧 → ページを使いすぎて肝心な内容が不足する
- 細かい説明は省き簡潔にまとまっている → 細かい説明が必要な部分まで割愛されている
- 応用部分は除き基本説明に絞っている → 絞りすぎて内容が薄い
- 理解が難しい部分はページを割き丁寧に解説している → すばらしい!
こんな感じでしょうか。書籍によって、これらのどの部分を重視しているかが違います。
つい手に取ってしまうのが1~4を重視している本です。しかし、1~4に関しては、最近の書籍はとても見やすく作られており、初心者が操作に困るような本は少ないと思います。
大切なのは5~7の点がしっかりしている本を探すことではないでしょうか。
初心者にとって機能を絞って伝えるのは大切なことだと思いますが、理解しづらい箇所であっても細かく説明すべきところは、省いたりせず、しっかり解説している本が理想だと思います。
では、どうやってそのような本を見極めるか考えてみましょう。
書籍を選ぶポイント1・・・目次を比較する
同じジャンルの本を複数手に取り、目次を比較してください。
目次を見ればその本の内容と説明の流れが分かります。自分が知りたい知識や機能が盛り込まれているか。また、知らなくてよさそうな知識や機能が入りすぎていないかチェックです。
また、説明の流れも大切。複数の書籍で目次の順番を比較すると、思った以上に異なっている場合があります。目次の順番は、解説の順番でもあります。しっかり確認しましょう。
書籍を選ぶポイント2・・・1つの機能、用語に関しての説明を比較してみる
これが一番のポイントです。同じ機能や同じ用語の説明を比較してみてください。
もし、その学習しようとしている内容やソフトウェアに関して少しでも知識があるならば、難しめのキーワードを選んで調べてみましょう。そのキーワードに関して分かり易く説明してあれば、その参考書はすばらしい参考書です。
例えばこんな機能はどうでしょう。
ワードの場合
行間の設定
インデント機能
タブ機能
差し込み印刷
エクセルの場合
関数入力のルール
vlookup関数
ウインドウ枠の固定
相対参照と絶対参照と複合参照
パワーポイントの場合
印刷方法各種
プレゼン資料はどう作成すべきか
パワーポインでのグラフ操作
あえて地味なものを並べてみました。しかし、それぞれ大切な機能だと思います。これらにしっかりとページを割き、具体例を含め説明しているか確認してみてください。
説明を比較するのが良い本を見つけるポイントにゃ!
書籍を選ぶポイント3・・・口コミを信用しすぎない
書籍に関わらず、購入の際に参考になるのが口コミですね。書籍に関しても調べてみると評価がいろいろ書かれている場合があります。
もちろん参考にすべきだと思うのですが、口コミしてくれた人があなたと同じ知識を求めているとは限りません。本のレイアウトに対する感性も違えば事前に持っている知識も異なるはずです。
とあるサイトで星2つだった本が、自分にとっては星5つの良本だったということがあっても不思議ではありません。もちろんその逆の場合もあります。
ネットの情報は参考にしつつも、やはり実際に本屋さんに出向き、手に取って確認することをおすすめします。
書籍を選ぶポイント4・・・机の上で広げやすいか
これは、知識系の本では必要ないかもしれません。
しかし、コンピュータの操作を学習する本であれば大切なことです。
コンピュータの操作に関しては、ただ読むだけでは分かったつもりになるだけ。実際に自分で操作してみないと覚えられません。
その時に大事なのが、本を開きっぱなしにできること。机の上に広げたままにできないと、本に目を向けながら両手を使うことができません。
まとめ
いかがでしたか。
「すでに、やっているよ」という方も多いかもしれません。
もし、これまで何となく選んでいた・・・という場合は、ポイント2の「機能や用語説明を比較する」だけは試してください。きっと良本を購入することができると思いますよ。
最近は書籍もある程度のお値段がします。自分に合ったものをしっかりと選びたいですね。
本は安くないから慎重に購入するにゃ