Introduction
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エクセルで数値を切り捨てる関数には、INT関数と、ROUNDDOWN関数とTRUNC関数があります。
それらの違いを簡単にまとめてみます。
説明の中で、「整数」という言葉を使用します。
「整数」について簡単に整理しておきましょう。
整数・・・小数点や分数を含めない、正の数、0、負の数のこと
小数点を含めないのがポイントですね。
「整数」は小数点を考えない数値にゃ
INT関数とROUNDDOWN関数とTRUNC関数の違い
まず、それぞれの関数を引数を含め簡単にまとめてみます。
【INT関数】
INT関数・・・指定した数値の小数部を切り捨てて整数にする。
=INT(数値)
- 数値・・・切り捨てたい数値(対象セル)を指定
【ROUNDDOWN関数】
ROUNDDOWN関数・・・指定した数値を切り捨てる。
=ROUNDDOWN(数値,桁数)
- 数値・・・切り捨てたい数値(対象セル)を指定
- 桁数・・・切り捨てた後の結果の桁数を指定(整数にしたい場合は「0」)
【TRUNC関数】
TRUNC関数・・・指定した数値を切り捨てる。
=TRUNC(数値,桁数)
- 数値・・・切り捨てたい数値(対象セル)を指定
- 桁数・・・切り捨てた後の結果の桁数を指定(整数にしたい場合は「0」)[省略可]
あまり違いが分かりませんね。
引数の数が違う
まず、引数(関数の括弧の中)を比べてみると分かることがあります。
INT関数は、引数の指定が1つしかなく、対象となる数値やセルを指定するだけです。つまり切り捨てる桁数が指定できないということ。
まとめたのが下の表です。
関数名 | 引数の指定 | 桁の指定 |
INT関数 | 1つ | できない |
ROUNDDOWN関数 | 2つ | できる |
TRUNC関数 | 2つ | できる |
桁数を指定して数値を切り捨てたい場合、INT関数の選択肢は無くなりますね。
マイナスの数値を扱うと結果が異なる
正の数を扱う場合は、INT関数、ROUNDDOWN関数、TRUNC関数の全てが、単純に指定した桁以降か小数点以下を切り捨てます。
下の表をみてください。
A列に「1.11」、「-1.11」と入力し、それぞれの関数を使用してみた結果です。
中に入っている関数は下のようになっています。※ROUNDDOWN関数もTRUNC関数も引数は「0」指定です。
正の数の「1.11」に関しては全て同じ結果なのが分かります。
しかし、「-1.11」の方はINT関数だけ「-2」になっていますね。
負の数においてINT関数は、「0から離れた数値に切り捨てる」ということ。
切り捨てるのではなく、切り下げるという言葉を使った方が良いかもしれませんね。
ROUNDDOWN関数とTRUNC関数の違い
ここまで見ると、INT関数と他の2つの関数は違いがはっきりしているのですが、ROUNDDOWN関数とTRUNC関数の違いははっきりしませんね。
はっきり言ってしまうと、ほとんど同じ。
TRUNC関数は2つめの引数の桁数が省略できることが唯一の違いでしょう。
省略すると「0」が入力されたことになり、小数点以下が切り捨てられます。
ちなみにROUNDDOWN関数は2つめの引数を空欄にすることはできません。
まとめ
まとめると下のようになります。
ROUNDDOWN関数とTRUNC関数ですが、知名度という点でROUNDDOWN関数でまとめています。
マイナスの数値を扱わず、単純に小数点以下を切り捨てたい場合はINT関数。
それ以外の場合は、ちょっと考える・・・。
そんな使い方が良いのでは。
同じようで少し違うにゃ・・・